Androidをこれから初めるなら、書籍で学習することをオススメしています。
初学者ならば、まずは書籍で体系的に学んだ方が、より短時間で密度のある学習ができるからです。
ここでは「初歩からわかるAndroid最新プログラミング 増補改訂版」を紹介します。
こちらの本の対象者は、
- Javaはある程度わかっている。何かしら実装経験がある。
- Androidは初めて
といったところでしょうか。
Javaの基礎がわかってない場合は、本書からAndroidの学習をはじめるのは難しいです。
本書はKindle版もあります。私はKindle版で学習しました。
なお、Android2系とAndroid4系はかなり違います。
今からAndroidを学習するなら、最新環境 (Android4系)に対応した書籍で学習することを超オススメします。
(どうしてもAndroid2系でアプリを作らなければならない場合は除く)
Androidの開発環境を整備
第1章〜第2章にわたり、
- Androidの概要
- 開発環境の整備
- 開発手順の紹介
といったことが書かれています。
Androidの開発環境を導入し、その開発環境でどのようにして開発していくかが詳細に書かれています。
開発環境の使い方って、分からないうちは割りとハマります。
だからここを詳しく紹介している価値はあります。
大体の書籍はWindowsの環境だけで書かれていますが、本書はMacでの環境整備についても触れているところがいいですね。
あと、開発環境でいえば、普通はEclipseしか扱ってないですが、本書は「Android Studio」も紹介しています。
「Android Studio」という環境があることや、その導入方法、使い方を知っておくのもいいですね。
私も本書で同開発環境を知り、少し触ってみましたが、こちらも開発環境としては素晴らしいデキです。
個人的にEclipseをずっと使ってきていて、そちらの操作に慣れているのでEclipseを使っていますが、「Android Studio」の今後の動向は気にしておきたいところです。
本書の後半はEclipseをベースに解説されていますが、「Android Studio」でもやってみると面白そうです。
Androidアプリケーションの基礎知識
第3章〜第4章では、具体的にアプリ開発をしてみます。
まずはAndroidアプリを開発するにあたって必須知識となる、
- アクティビティ (Activity)とフラグメント
- アクティビティやフラグメントのライフサイクル
- インテント (Intent)
を押さえることができます。
ただ、この辺りは作りながらだんだんわかってくるところなので、ひと通り目を通すくらいでOKです。
そして、実際にAndroidアプリを作ってみます。
お決まりの「Hello, World!」にはじまり、画像を表示したりボタンを使ったアプリを作ったりしながら、「アクティビティ」や「フラグメント」の理解が深まります。
要素技術集
第5章〜第8章は、要素技術の紹介です。
- 第5章 タッチイベント
- 第6章 センサー情報 (加速度、傾き)の活用
- 第7章 音楽や効果音
- 第8章 2D、3D画像処理 (OpenGL ESを利用した高速グラフィックス処理)
それぞれ自分に必要なところを拾い読みしながら、サンプルコードを入力しながら、学習を進められます。
リファレンスとして使える部分ですね。
個人的には「第5章 タッチイベント」や「第7章 音楽や効果音」に興味があったのでよかったです。
おわりに
Macでの開発環境整備や、統合開発環境「Android Studio」の紹介があるあたりが個人的にはよかったですね。
ほとんどの書籍は「JavaならWindowsでEclipseでしょ」という感じで始まるので、Macユーザとして、新しいもの好きとして好感が持てました。
本書は、データの読み書きやタイマー処理など、上記「要素技術」にない技術は全く書かれていません。
そのような要素技術を網羅的に書いている本ではありません。
本書はあくまで「これからAndroidを初める」人が、「ひとまずAndroidアプリを作ってみることができるようになる」ところをゴールにしていると思っていいでしょう。
ここにない技術は、また別の書籍などで学習する必要があります。
まあ、要素技術は切りがないくらいあり、最初から全部やろうとすると挫折しちゃいますからね。
まずはこのくらいのところからはじめてみるのがよいのではないでしょうか。
なお、本書に書かれているサンプルコードはWebサイトでダウンロードできます。
補足説明も充実していて、58ページのPDFがありますね。
それらも使いながら学習を深められます。
これからAndroidを始めてみよう、というJavaプログラマーにはとても入りやすい本ではないでしょうか。
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元大手電機メーカのシステムエンジニア。
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